ストレスはなるべく避けたほうが良いもの、ためないほうがいいものと思われてきましたが、実はいろいろな恩恵をもたらしてくれることが多いことがわかってきました。

ストレスは、人が進化していく中で発生したものです。ストレスが無ければ、敵から逃げたり、立ち向かうこともできません。また、いたわりや共感も、人間が生き残っていくために必要なサバイバル本能ということができます。

もちろん、すべてのストレスが役に立つわけではありません。自分を守るという本能には、他者を押しのける、無視するといったストレス反応が出る場合も多いのです。

しかし、ストレス反応は自分がそのストレスをどう捕らえるかによって、反応を変えることができることもわかってきています。ストレスを感じたらこう考えてみましょう。

●これは成長するチャンスだ
●ストレスを感じるのは、何か意義があるにちがいない
●この経験は、あとで役に立つ
●この状況でいい面はなんだろう?

ストレス反応で心臓がどきどきしたり、緊張したら、こんな風に考えればその場を乗り切ることができます。

●これは興奮している証拠だ
●うまくいくよう、体が準備をしている
●大丈夫、自分の体が助けてくれる

などです。

ストレスは自分の価値観に密接に関係していることもわかってきています。あなたが、どんなものに価値を見出しているかよく考えてみましょう。思い浮かばなかったら、自分がどんな人間になりたいかを考えるのもひとつの方法です。

どんな人間になりたいかわかったら、それにはどうしたらいいのか、それに伴うストレスにはどんなものがあるのか、それをどう克服すればいいかを考えてみましょう。

人には決まった思い込み(マインドセット)があります。このマインドセットは自分でもしらない間に自分の行動に影響を与えます。『ストレスは体に悪い』と思い込んでいると、本当に心臓疾患や生活習慣病にかかってしまう場合があります。しかし、『ストレスには良いこともある』という考え方ができていれば、病気はそれほど恐れるものではありません。要は、自分がどう思っているかなのです。

ストレスはうつ病の引き金にもなりますが、ストレスに意義を見出していれば、うつになる可能性はずっと低くなります。生きがいのある人生を送っている人は、ストレスが多くても健康を害することはありませんでした。

歴史上の偉大な人物は、ストレスの多い人生でしたが、うつや躁うつ病を克服し、偉業をなしとげました。ストレスを避け続けると、大きなチャンスを逃したり、逆に無力感に襲われることもあります。

大きなストレスを克服すると、人間的に成長し人に手をさしのべることができるようになります。

ストレスに限らず、物事には良い面と悪い面が両方備わっていることが多いものです。すべてのストレスに恩恵があるとはいえませんが、自分の考え方一つで、ストレスを味方につけることは可能です。ストレスがかかってきたら、自分を試すテストだ、くらいに思えればそれほど怖いものではなくなるのではないでしょうか。